昨年一世を風靡した中国人観光客の「爆買い」。観光地を訪れ、グルメに舌鼓を打つといった本来あるべき「観光」の姿からは大きくかけ離れたその現象は、案の定と言えば案の定だが一過性の「熱」になりつつある。一方で、リピート客を中心に訪日旅行の多目的化が進んでいるという。これも、自然な流れと言うべきだろう。

 中国メディア・捜狐は14日、「次に日本に行った時には、少なくとも1つは訪れたい」と題し、鉄道文化華やかなりし日本において独特の魅力を持ち、多くの人に愛されている秘境駅を紹介する記事を掲載した。

 記事は、「何度も日本に来たことのある観光客にとって、新鮮味に欠けるおなじみのスポットはもはや満足できないもの。人里離れた、忘れ去られたような最果ての駅はそれぞれに魅力があり、ドラマなどで撮影地として利用されることもあって、多くの観光客が訪れるスポットとなっている」と説明。

 そのうえで、愛媛県にある無人駅・下灘駅、日本海が目前に迫る青森県の驫木駅、日本最北の木造無人駅である北海道の抜海駅、JR日本最南端駅で、幸せの黄色いポストで有名な鹿児島県の西大山駅、橋上の幻想的な風景が美しい京都府の保津峡駅、乗客が1人しかいないとして話題になった、徳島県の坪尻駅、勾配のきつい場所に位置するスイッチバック式の駅で、「ここにやってくれば出世する」とされる熊本県の大畑駅についてそれぞれ紹介した。

 日本の秘境駅については先日、「春に卒業する女子高生のために残された駅」として北海道の旧白滝駅が中国国内で大きな話題となった。高速鉄道や新幹線、駅弁、地下鉄などの話題が日常的に飛び交っている中国には、日本の鉄道に興味や関心を持っている人も多いようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)