人生で、酷い目にあったことがあります。20代後半の頃です。自分の不注意で借りていた建物が燃えてしまい、あと数分で死ぬ目に遭い、その上、火事になってしまった建物の被害弁済で散々な目に遭ったことです。 いまでは、あの辛い出来事もいい経験というか体験をしたなと思っています。髪の毛は燃える、衣類も燃えて、消防士から「あと数分で死んでいたよ」と言われたことをいまでも鮮明に覚えています。死の淵というか死線を彷徨った、つまり、臨死体験をしたんですね。ビロード色のカーテンが目の前に見えて「とうちゃん!」と叫びました。意識は朦朧としていたのですが、無我夢中で2階の階段を駆け下り、雪の降る中119番をして間一髪、生き延びることができた私です。
一度死んだも同然の身の上ですので、よくお坊さんが「生かされている命」と言われるのですが、私は実体験レベルで理解できますね。文字通り、命拾いを経験したので、失うものは何もないのです。 つづく
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