斜陽館と三味線会館で特別展／五所川原

斜陽館と三味線会館で特別展／五所川原

斜陽館で始まった「天才書家・金澤翔子展」

五所川原市のNPO法人かなぎ元気倶楽部が運営する同市金木町の2施設で1日、特別展がスタートした。太宰治記念館「斜陽館」で始まった米蔵特別展は、NHK大河ドラマ「平清盛」の題字を手掛けたダウン症の書家、金澤翔子さんの作品を集めた「天才書家・金澤翔子展」。会場には、金澤さんが書を始めるきっかけとなった般若心経を書いたびょうぶや、特別展に合わせ新たに制作した太宰作品のタイトルなど力強い筆使いの書約40点を展示している。同展は20日まで。

　津軽三味線会館で始まったのは「唄づけの名手・福士政勝」展。白川軍八郎、木田林松栄と共に「三羽がらす」と呼ばれ生誕100年を迎えた福士政勝（1913～69）の足跡を、書籍から引用した資料や当時のレコード、蓄音機などの展示でたどる。合わせて津軽三味線の始祖とされる仁太坊（にたぼう）三味線の伝承者・長尾邦正（1902～84）、仁太坊が住んでいた旧金木町神原で直接手ほどきを受けた唯一の住人、前田竹次郎（1891～1980）を紹介する「地域に残った仁太坊の息吹」展も開催している。両展は来年3月31日まで。

　2施設での展示の問い合わせはかなぎ元気倶楽部（電話0173-54-1616）へ。