アレクサンダー・ガヴリリュク(Alexander Gavrylyuk, 1984年8月 - )は、ウクライナのピアニスト。苗字はガブリリュクとも記される。
ハルキウ州ハルキウに生まれる。両親はフォーク音楽を演奏し、妹もピアニストであることから、音楽家の家庭で育ったようだ。7歳でピアノを始める。わずか12歳でセニガッリア市国際ピアノ・コンクール(イタリア)の優勝者となる。14歳の頃(1998年)、師事していたヴィクトル・マカロフ、他4人の生徒と共に、オーストラリアのシドニーへ移り、オーストラリア音楽学校の奨学生となる。翌年、ホロヴィッツ記念国際ピアノコンクール(キエフ、ウクライナ)、オーストラリア・ピアノコンクールに出場し、それぞれ第1位となった。さらに2000年11月には、日本で行われた、第4回浜松国際ピアノコンクールでも第1位に輝き、その際、審査委員長の中村紘子は「20世紀後半最高の16歳」とまで評している。その後、2001年日本及びアジア各国へ来日した。後にこの日本でのライブ録音が、ピアニズム、ムーンライトというCDで発売される。また、2005年4月には、アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクールで第1位、金賞、ベストコンチェルト賞を受賞する。日本へは近年毎年のように来日し、他各国でも精力的に演奏活動を行っている。
ガヴリリュクの演奏は、超絶技巧が特徴であるが、その中に、技巧だけでは表現できない温かみやロマン性が現れ、彼の持つピアニズムを垣間見ることが出来る。レパートリーは広く、古典派のハイドン、ベートーヴェンから、ロマン派のブラームス、ショパン、そして地元ロシアのラフマニノフ、プロコフィエフ、スクリャービンなどを演奏する事が多い。
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