陸前高田に仏像を
東日本大震災の被災地、岩手県陸前高田市の松を使って仏像を制作し、現地に贈ろうという取り組みが大津市で行われています。
大津市の仏師、渡邊勢山さんは、津波でなぎ倒された岩手県陸前高田市の松を使い、1万人に、1人ひと彫りずつノミを入れてもらって観音像を完成させようと、今年3月から関西を中心に活動しています。29日からは大津市坂本の、江戸時代に建てられた「公人屋敷」に、制作中の観音像が持ち込まれました。
観音像は高さ1メートル30センチほどで、会場には近くの日吉大社や比叡山の紅葉見物に来た観光客などが立ち寄り、仏師に手を添えてもらいながら復興への願いを込めてノミを入れていました。神奈川県から来た60代の男性は、「被災地の人に何かできることはないかと思いながらのみを入れました」と話していました。
仏師の渡邊さんは「被災者のことを忘れず復興を願っているという思いを込めて仏像を贈りたい」などと話していました。この会場での活動は12月1日までで、観音像は来年3月ごろに完成し、7月には義援金とともに現地に届けられる予定だということです。
11月29日 18時45分
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