川内村住民がADR集団申立
原発事故当時、福島第一原発から30キロ圏内に住んでいた川内村の住民およそ260人が「生活の基盤が回復していないのに賠償金を打ち切るのは不当だ」などとして東京電力に総額で20億円あまりの賠償を求める申し立てを国の紛争解決センターに行いました。
申し立てを行ったのは、原発事故当時、福島第一原発から30キロ圏内の緊急時避難準備区域に住んでいた川内村の住民258人です。
27日、住民の代表と弁護士が国の紛争解決センターに申し立てを行ったあと、郡山市で記者会見を開きました。
緊急時避難準備区域に住んでいた住民は、原発事故後、精神的な損害に対する賠償として月10万円を受けていましたが、解除の翌年の平成24年8月に賠償が打ち切られました。
申し立てを行った住民たちは、村の生活基盤が回復していないにも関わらず、賠償を打ち切りるのは時期尚早であり、今も毎月、賠償を受け取っている20キロ圏内の住民との間で大きな格差が出ているなどとしています。
そのうえで東京電力に対して、原発事故以降、1人あたり月20万円、総額で20億円あまりの賠償を求めています。
弁護士によりますと今後150人ほどが追加の申し立てを行う予定だということです。
住民代表の久保田茂さんは「補償の打ち切りは一方的で、不安な気持ちは20キロ圏内と変わらないのに賠償額に差があるのも納得がいかない」と話しています。
02月27日 20時17分
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