1月15日夕方5時から江戸東京博物館で開催されたレオナルド・ダ・ヴィンチの内覧会に出かけてきました。日本初公開の絵画《糸巻きの聖母》は聖母マリアの右手が母なる大地からエネルギーをもらっているのではないのかという解釈が興味深かったです。絵画は観る人によって解釈が違うのは当たり前ですが…この作品がイギリス以外の国に出品されるのは77年振りとの事。小振りだけどなかなか完成度の高い作品です。人類の歴史は、不可能への挑戦以前に、不安定で危険なものへの挑戦の歴史であったという会場のキャプションはなかなか鋭い指摘だと納得出来ました。直筆ノート『鳥の飛翔に関する手稿』は機会があれば必見の手稿だと自分は思いました。飛行機の翼は翼の羽根同士を連結し補給する膜を持つこうもりをまねすべきだと指示するダ・ヴィンチの思考に脱帽してしまいました。20紙葉からなる手稿は数奇な運命をたどったノートらしいです。やはりすべてにおいて大天才だったんだと手稿をみると納得出来ます。花の研究と子どもの研究という素描は言葉にならないくらい神々しいものでした。この展覧会には会期中何度か足を運んでみようと思い会場を後にしました。図録はずっしりと重たいものでなかなか力作です。
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