あるところにミシェルという男の子が住んでいました。両親もありません。でも、夜眠りながら微笑するのです。月が出ていると特にうれしがるので、大人たちはミシェルは月の子どもだよと噂していました。そしてつぶやきます。
「お月さまには、お月さまをみがく人がいっぱいいるの。お月さまをみがくのにはお金はいらないでしょ……」
「みんな、みがくことに一生懸命で、地球の人のように子どもたちを殺す戦争なんか、しているヒマがないの……」
(彼はもう眠くなりました。そして、眠りながらつぶやきます)
「お月さまをみがく人たちが歌っている。新しいお月さまができる、できたらこんどは地球をみがく、ぼくは地球をみがこう」
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