DQNネーム(ドキュンネーム)とは、「戸籍上の人名」(本名)として、一般常識に著しく反する(とされる)「珍しい名前」に対し、蔑視的に用いられるインターネットスラング。1990年代後半頃から増えはじめて、2000年代以降に急増したといわれている。報道機関などでは一般に「キラキラネーム」と呼ばれる。
概要[編集]
常識的に考えがたい名前や、一部の当て字など非常に読みづらい名前(常用漢字表にない読み方など)に対して用いられる、日本語のインターネットスラング・蔑称・誹謗中傷の一つDQNの派生語であるが、本名と異なるペンネームや芸名などの変名は、(多少珍奇な読み方でも)通常DQNネームに含まれない[1][2]。
「DQNネーム」に代わる類似の用語として「キラキラネーム」も用いられている[3][4]。一説にはベネッセコーポレーション発行の育児雑誌「たまごクラブ」「ひよこクラブ」およびその増刊号の「名づけ特集」[5]の影響もあるといわれる[6]。一部の命名研究家はDQNネーム・キラキラネームともに中立的な立場に立った名称ではないとして、「珍奇ネーム」という用語を用いている[7]。
吉田兼好の随筆『徒然草』第百十六段[8]や落語の『寿限無』、本居宣長の随筆『玉勝間』第十四巻[3]にも見られるように、子供に珍しい名前がつけられる現象は鎌倉時代(またはそれ以前)から存在し、名前にかかわる常識・トレンドも時代とともに変化してきた。また、どのような名前や読みがDQNネームにあたるのかは各個人の主観によるため、人によって定義は異なる[7]。
インターネット時代以降にインターネット等で流布したこうした名前には、無料命名アプリケーション等で入力された例も含まれており、全てが実在するとは限らない。
インターネット時代の比較的初期(2000年代初頭)から存在の囁かれて来た「光宙(ピカチュウ)」に関しても、幾点ものウェブページが実在性を検証し、なお判然としない現状である[9]。
「DQNが侮辱・誹謗中傷である」と認めた判例がすでにあり、人の名前をDQNネームと呼び精神的苦痛を与える行為、または不特定・多数の人が見聞き可能な場・手法において人の名前を直接または察知しうる形でDQNネームと呼ぶなどしてその人の社会的評価を低下させるような発言・発信がなされた場合、発信者情報の開示請求が認められたり、一定の条件を満たせば傷害罪・侮辱罪・名誉毀損罪が成立しうる
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