アベノミクスに更に悪い知らせが加わった。
インフレターゲットは適わず、経済成長は貧血気味で、企業心理は低調なままで、国民の士気は抜けたままだ。(疑いもなく、近時の地震でさらに悪くなった。)
しかし、アベノミクスは日本を覆う倦怠感の解決策と言うよりも主として対症療法で解決策になりそうもない。
(途中略)
19世紀末以来、最近まで日本はずっとアジア第一の強国であった。
軍事上も経済上も中国は日本に対する術もなかった。
80年代の日本での経験からすると、当時の日本のエリート層(政界、ビジネス界、マスコミ、学術界)も中国が復興するとは思いもよらなかった。
何十年か経って中国は既にアメリカに次ぐグローバル大国となった。だが、日本はこの事実に向き合う術をもたない。
我々は今日グローバル化とは中国的特色を持ったグローバル化だということを目にしている。
アメリカとカナダを除いて、日本は唯一中国が発起人となったアジアインフラ投資銀行に加入することを拒否している国である。
中国の勃興を前にして日本の政治家は、迷える子羊であってどうしていいかわからないでいる。
日本は嘗ての地位を取り戻したいと思っている。それには根本を改め、外観に到るようにするほかない。
アベノミクスは外観をチョコチョコと繕ったにすぎず、日本経済に何の実質的意義もない。
(木枯し紋次郎氏の投稿文) (『フォーブズ』の記事)
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