1959年8月24日、コロンビアの首都ボゴタで生まれ、メキシコの首都メキシコシティで育つ。父親は、コロンビアを代表する作家で、ノーベル文学賞を受賞した(82年10月受賞、97年メキシコへ移住)ガブリエル・ガルシア=マルケス。ハーバード大学とアメリカ・フィルム・インスティテュートで学ぶ。卒業後、撮影監督としてキャリアをスタートさせ、クエンティン・タランティーノ製作総指揮のオムニバス映画『フォー・ルームス』(95)、HBOテレビ映画『ジーア/悲劇のスーパーモデル』(98)などを手がける。
映画監督デビュー作は、グレン・クローズやホリー・ハンターらによるアンサンブル・キャストのオムニバス映画『彼女を見ればわかること』(00、脚本も)。同作はカンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリを受賞し、世界の注目を浴びる。05年には、シシー・スペイセク、グレン・クローズ、ホリー・ハンターらによるアンサンブル・キャストのオムニバス映画『美しい人』(脚本も)を手がけ、スイスのロカルノ国際映画祭金豹賞などを受賞。
次いで、アン・ハサウェイ主演の『パッセンジャーズ』(08)、ナオミ・ワッツ主演の『愛する人』(09、脚本も)を手がけた。本作でグレン・クローズとジャネット・マクティアにアカデミー賞、米俳優組合賞、ゴールデングローブ賞でのノミネートをもたらし、「女優を撮らせたらピカイチ」の映画作家であることを実証した。上記以外の監督作は『彼女の恋からわかること』(02、脚本も)。次回作は脚本を担当したジョージ・クルーニー主演のSFスリラー『グラビティ』(13、アルフォンソ・キュアロン監督)。
テレビでは、演出を手がけた米HBOのエミー賞受賞テレビシリーズ『シックス・フィート・アンダー』(01-05、脚本アラン・ポール)や、企画・演出・脚本・製作総指揮を手がけた米HBOのテレビシリーズ『In Treatment』(07)などがある。後者は奇しくも、ミア・ワシコウスカの米デビュー作であった。