【逸見那由子】東京電力福島第一原発事故の被災者が、集団で広島県神石高原町(じんせきこうげんちょう)に移住する構想が持ち上がっている。福島の旧相馬中村藩主家34代当主・相馬行胤(みちたね)さん(38)と神石高原町の牧野雄光町長が11日に町役場で記者会見し、明らかにした。20~30家族が関心を寄せ、早ければ夏にも移住が始まるという。
相馬さんは父親の代から北海道に移り住んだが、先祖の故郷・福島県相馬市でシイタケ農園を開くなどして、北海道と福島を行き来してきた。
避難生活を送る人たちから「仕事がない」「放射能が心配」という声を聞いた相馬さんは、約1年前から集団移住を検討。昨秋、被災地支援に取り組むNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」(東京都)の代表理事で神石高原町に住む大西健丞(けんすけ)さんの勧めで町を訪ね、先月には妻と3人の子どもと一緒に町に引っ越した。相馬さんの知り合い家族が後に続くことを検討しており、将来的に公募も計画している。
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