« 2013年8 月 | メイン | 2013年10 月 »
琉球大学農学部の辻和希(本名・辻瑞樹)教授と日本学術振興会の土畑重人特別研究員の研究チームはこのほど、働きアリよりも、働きアリの労働にただ乗りする、働かないアリの生存率の方が高いことを突き止めた。個々が社会の目標より自分の目標を優先してしまうことで社会をつくることができなくなるという、人間社会でもみられる「公共財ジレンマ」の実例を、人間と微生物以外で初めて発見した。研究成果は「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」(オンライン版)に掲載される。
辻教授は「この研究成果は人間がなぜ助け合うのかを理解するのにも役立つ」と強調した。
「公共財ジレンマ」とは、協力して社会をつくれば最終的な利益が大きいにもかかわらず、他者よりも大きな利益を得るために、他者の働きにただ乗りするという事態が起こり、社会をつくることができないことを指す。
研究チームがアミメアリを使い実験したところ、労働せずに産卵ばかり行うアリが交じっていることを発見し、それらは働きアリとは遺伝的に異なる系統に属することを確認した。働かないアリは、働きアリによる助け合いの利益にただ乗りしている。
研究によると、働きアリは働かないアリの分まで巣の外に出て労働するため「過労死」し、生存率が下がる。働かないアリは働きアリよりも多く子どもを産むが、その子どもは親と同様に働かない。だが、働かないアリのみの社会では、子孫を残すことはできないという。
自由競争の下では相手からの助けにただ乗りし利益を得た方が得であるにもかかわらず、助け合いの社会が発生することについて辻教授は、自然科学と社会科学の両分野で重要なテーマと指摘。「アリ社会において助け合いがなぜ生じるかを理解することが、ヒト社会の助け合いをより深く理解することにつながる」と研究の意義を強調した。
日本文学の研究者で、東日本大震災をきっかけに日本国籍を取得したドナルド・キーンさんの書斎を再現した記念館が、新潟県柏崎市にオープンするのを前に、20日報道関係者に公開されました。
ドナルド・キーンさんの記念館は、21日、新潟県柏崎市にオープンします。
20日は一足早く報道関係者に公開され、キーンさん本人も姿を見せました。
キーンさんは、ニューヨーク出身の91歳。
長年にわたる日本文学の研究が評価され、平成20年に文化勲章を受章しました。
東日本大震災をきっかけに、去年3月、日本国籍を取得しました。キーンさんは、6年前の新潟県中越沖地震で被災した柏崎市の復興を支援しようと、柏崎を舞台にした浄瑠璃の上演に携わるなど、交流を続けてきたことから、地元の企業などが中心となって、キーンさんの業績を伝える記念館が設立されることになりました。
館内にはニューヨークの自宅の書斎が再現され、キーンさんが寄贈した蔵書、およそ1800点が本棚に所狭しと並べられているほか、実際に使っていた家具なども展示されていて、キーンさんは、書斎の椅子に座って座り心地を確かめるなどしていました。
記者会見したキーンさんは、「柏崎にいることがとても嬉しいです。私の仕事は日本の文化、文学を外国人に伝えることで、日本人にはもっと、源氏物語や平家物語などを読んで自分の生活のとの関係を知ってほしい」と話していました。
09月20日 19時10分
柏崎刈羽原子力発電所が全ての原子炉を停止した後の地元経済への影響を調べたところ県全体に比べて、売り上げが落ち込んでいることがわかり、泉田知事は、「原発停止の影響も一定程度あると考えられる」と述べて、支援策の検討を進める方針を示しました。
これは、泉田知事が、20日の会見で明らかにしました。
それによりますと、新潟県は、去年3月に、柏崎刈羽原発が全ての原子炉を停止した後に、地元の柏崎市と刈羽村だけに事業所を置く会社と自営業者の売り上げを調べました。
このうち、▼会社については、去年12月からことし3月に決算期を迎えた686社の売上高は、あわせて1158億6500万円でした。
これは、前の年度の同じ時期の県全体の伸び率に比べると0.7ポイント低くなっています。
また、▼自営業者については、795業者の昨年度の売り上げが、あわせて115億5900万円と、前の年度に比べて5.2%減りました。
また、減少の幅も、県全体よりも5ポイント近く大きくなりました。これについて、泉田知事は、「原発の地元地域の経済が県全体よりも厳しい状況にある。円高などの要因のほか、原発停止も一定程度影響していると考えている」と述べて、今後、個別の聞き取り調査などで原発停止の影響を調べるとともに支援策の検討を進める方針を示しました。
09月20日 19時10分
新潟県の柏崎刈羽原子力発電所の運転再開を目指す東京電力は、20日、役員が新潟県庁を訪れ原発の運転再開に向けた国の安全審査への申請に理解を求めるため、泉田知事と廣瀬社長の再会談を要請しました。
20日夕方、東京電力の増田祐治常務が新潟県庁を訪れ、文書を県の担当者に手渡し泉田知事と廣瀬社長の再会談を求めました。
東京電力は福島第一原子力発電所の1号機から4号機の廃炉と汚染水対策に加え、5号機と6号機についても19日、安倍総理大臣から廃炉を要請され、年末までに判断したいとしています。
東京電力は福島第一原発の問題に対応するためにも柏崎刈羽原発の運転再開による収益の改善が必要だとして、運転再開に向け速やかに国の安全審査に申請する方針です。
ことし7月には廣瀬社長が新潟県を訪れ理解を求めましたが、泉田知事は、東京電力が設置を進めている「フィルターベント」と呼ばれる設備について地元が了解する前の申請は認められないなどと反発し会談は物別れに終わりました。増田常務は「知事との会談を一刻も早く実現し、地元と結んでいる安全協定を守ることを改めて伝えるとともに、現在進めている安全対策について理解してもらいたい」と話しています。
これについて、泉田知事は「東京電力のスタンスは、これまでと変わっていないと」と述べて、会談に応じるかどうかについて明言はしませんでした。
09月20日 19時10分
2013.09.19(木) | 6358 | PV | 453 | IP | 1292 位 / | 1931044ブログ |
2013.09.18(水) | 4593 | PV | 554 | IP | 951 位 / | 1930733ブログ |
2013.09.17(火) | 5459 | PV | 696 | IP | 639 位 / | 1930315ブログ |
2013.09.16(月) | 6207 | PV | 413 | IP | 1488 位 / | 1929920ブログ |
2013.09.15(日) | 6371 | PV | 517 | IP | 959 位 / | 1929492ブログ |
2013.09.14(土) | 6915 | PV | 806 | IP | 446 位 / | 1929211ブログ |
2013.09.13(金) | 7041 | PV | 1260 | IP | 242 位 / | 1928915ブログ |