宮沢賢治の魅力を展示
花巻市出身の童話作家、宮沢賢治の作品に登場するユニークな表現に注目して魅力を伝える展示会が盛岡市で始まりました。
この展示会は、花巻市出身の童話作家・宮沢賢治の魅力を知ってもらおうと、県立図書館が2年に1度、テーマを設定して行っています。
ことしは、賢治の作品に登場する独創的でユニークな表現がテーマです。
このうち、天の川の双子のお星様を主人公にした「双子の星」では、2人を海に落としてしまうほうき星が空を進む様子が、「ギイギイギイフウ。ギイギイフウ」と表現されていることに着目しました。天文学にも詳しかった賢治は、彗星が地球の大気と摩擦を起こしながら進むことを知っていたため、こすれあっている様子を表すのに濁音を使ったのではないかという研究者の分析が紹介されています。また、子どもと子ぎつねの交流を描いた「雪渡り」でも、こうした表現が用いられていて子どもや子ぎつねが雪の上を踊りながら進む様子を「キックキックトントン。キックキックトントン」と、独創的な表現で楽しげな雰囲気を描いていることを紹介しています。
このほか、賢治の生前に出版された「春と修羅」の初版本など、90年近く前の貴重な資料も見ることができます。
この展示会は、盛岡市の岩手県立図書館で11月24日まで開かれています。
10月05日 11時06分
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