新型出生前診断、日本はどうする 米では検査拡大進む
朝日新聞デジタル 5月31日(土)8時31分配信
妊婦の血液から胎児の染色体異常を見つける新型出生前診断で、検査項目の拡大が米国で加速している。ほとんど症状の出ない場合もある異常も追加された。陽性と判定されれば、中絶につながりかねない。日本でも同じ動きが出る可能性もあるが、将来を見据えた議論は始まっていない。
ヒトの染色体は常染色体22対と性染色体1対の計46本あり、常染色体は原則大きい順に1番から22番まで番号がつけられている。
米国のシーケノム社は2011年、21番染色体が3本あるダウン症の検査を始めた。翌年、検査項目に13番、18番、性染色体を追加。昨年10月からは16番、22番とともに、染色体のわずかな欠損で起きる「微小欠失症候群」も含めた。
微小欠失症候群はさまざまなタイプがあり、数千人から数万人に1人の割合で発症する。心臓の病気や心身の発達の遅れなどの症状がある。個人差が大きく、症状がほとんど出ない人も少なくないという。
シーケノム社によると、米国では検査を受ける人の約9割が、新項目も希望するという。微小欠失症候群の検査はナテラ社も今年2月から始めた。米国では数年以内に、胎児の全遺伝情報を調べる検査がスタートすると予想されている。
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