吉永小百合さん「どんな状況でも、核兵器はノー」
岡本玄、核と人類取材センター・副島英樹
2014年8月6日05時18分
広島への原爆投下から6日で69年。原爆詩の朗読を続ける俳優の吉永小百合さん(69)が、朝日新聞のインタビューに応じた。終戦の年と同じ1945年に生まれた吉永さんの人生は、広島、長崎への原爆投下で幕を開けた「核の時代」と日本の戦後の歩みに重なる。吉永さんは「日本人だけはずっと、未来永劫(えいごう)、核に対してアレルギーを持ってほしい」と求めた。
唯一の戦争被爆国・日本はいま、核兵器廃絶を唱える一方で米国の「核の傘」に頼るジレンマを抱える。吉永さんは「どういう形にせよ、核の傘に入っているにせよ、あれだけひどい広島、長崎の原爆被害があったんだから、それをみんなしっかり勉強して、どんな状況でも核兵器はノーと言ってほしい」と述べた。
2011年3月の東京電力福島第一原発事故で、日本は「核と人類は共存できるか」という課題とも向き合う。吉永さんは「本当の核の威力というものが私にはまだ分かっていない」としつつ、こう語った。「でも、原子力の発電というのは、特に日本ではやめなくてはいけない。これだけ地震の多い国で、まったく安全ではない造り方、管理の仕方をしているわけですから。どうやって廃炉にしていくかを考えないと」
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