他人の目と声
他者の視線とは、他人が自分に向けている視線をどう受け取るかという自分の中の他者の存在のキャッチの仕方を意味してる。相手が自分に対してどう感じているか、を理解できるのも他者の視線になる。この起源はどこから来るのだろうか。乳児の時あるいは授乳時の時に受け取った母親の視線に起源があると考えられている。人間は胎児期には母体内での母から受ける感情の流れ、インナープリンティングが無意識の心の核を形成する起源となる。そして出産後の授乳時を含めた、乳児との接触、会話などの感情を含めたコミュニケーションに、他者を受け取る、その受け取り方のイメージの原型が形づけられる。
もし母親がストレスから強圧的であれば、恐怖とそれを回避する個の壁をバリアとして心に作り上げる。母の視線が不安であったか、冷淡であったか、慈愛に満ちていたか、苛立たしかったかといった、日常の多様な感情の起伏が乳胎児に刷り込まれる。この期間の母親の主要な感情と情緒、他者の視線を感受する感情と情緒はほとんどすべてが、決定される。さらに視線だけではなく、母の声で自分の声の主調音も、聴覚の認知の仕方も形成される。
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