あらまー! NHKが預金封鎖の話題に言及してる www
なんなんだろうね、この唐突感。
預金封鎖とは、一定期間、皆さんが銀行に預けたお金が引き出せなくなることを指します。お金を引き出せなくしておいて、それに課税するわけです。最近ではキプロスで、実際にありました。
もうひとつ、世界で預金封鎖をやった国があります。それは日本です。
日本政府の負債は1941年3月の310億円から1946年3月には2,020億円に膨張しました。そこで日本は預金封鎖を実行したのです。このときの預金封鎖は、大成功しました。
預金封鎖は、経済学ではcapital levy(預金税)と言います。わかりやすい表現に直せば、実際には、自分の銀行預金通帳の残高の一部が、ある日、こつ然と消滅することを指します。
1946年3月3日の時点で、10万円以上の資産を持っている世帯は10%の預金税が課せられました。つまり10万円の残高が翌日から9万円の残高になったのです。
そこから累進的に最高で1,500万円以上の資産を持つ世帯には90%の税金が課せられました。言い直せば1,500万円の通帳の残高が、わずか150万円になったのです。
日本の私有財産全体の約9%を没収するというこの預金封鎖の試みは、当初の概算額とほぼ同等の成果を挙げ、世界でも稀に見る成功例となりました。
日本が預金封鎖した理由は、次の三つになります。
次に日本の預金封鎖が大成功した理由について、カリフォルニア大学バークレーのバリー・アイケングリーン教授は次のように指摘しています。
従って、アイケングリーンは「ノーマルな民主主義の状況下では、裕福層が影響力を行使することで、実現を阻んだだろう」としています。実際、預金封鎖の指示はエスキャップ(SCAP)、つまりマッカーサー元帥から日本の内閣に対して発せられており、日本政府が仮にそれを拒否した場合でも、SCAPはどんなことがあっても富の偏在を粉砕する決意を持っていたとしています。(なお、先日の記事で書いた通り、この後、日本の格差は、きれいに解消しています)
去年の12月に格付け機関ムーディーズが、日本の政府債務格付けを、これまでのAa3から一段階格下げし、A1としました。
大手格付け機関による日本の政府債務格付けの格下げは2年ぶりです。
その大手とはムーディーズ、スタンダード&プアーズ(S&P)、フィッチの三社になりますが、格付けの表記の仕方が違います。下の表(これは抜粋)のようになっています。なお赤字が現在の日本の格付けです。
格下げは日本国債だけでなく日本の金融機関にもプレッシャーを与えます。それを説明します。
なんなんだろうね、この唐突感。
預金封鎖とは、一定期間、皆さんが銀行に預けたお金が引き出せなくなることを指します。お金を引き出せなくしておいて、それに課税するわけです。最近ではキプロスで、実際にありました。
もうひとつ、世界で預金封鎖をやった国があります。それは日本です。
日本政府の負債は1941年3月の310億円から1946年3月には2,020億円に膨張しました。そこで日本は預金封鎖を実行したのです。このときの預金封鎖は、大成功しました。
預金封鎖は、経済学ではcapital levy(預金税)と言います。わかりやすい表現に直せば、実際には、自分の銀行預金通帳の残高の一部が、ある日、こつ然と消滅することを指します。
1946年3月3日の時点で、10万円以上の資産を持っている世帯は10%の預金税が課せられました。つまり10万円の残高が翌日から9万円の残高になったのです。
そこから累進的に最高で1,500万円以上の資産を持つ世帯には90%の税金が課せられました。言い直せば1,500万円の通帳の残高が、わずか150万円になったのです。
日本の私有財産全体の約9%を没収するというこの預金封鎖の試みは、当初の概算額とほぼ同等の成果を挙げ、世界でも稀に見る成功例となりました。
日本が預金封鎖した理由は、次の三つになります。
1.日本政府の債務を帳消しにするため
2.財政出動の予算の捻出のため
3.所得格差の是正 → これが最大の理由
次に日本の預金封鎖が大成功した理由について、カリフォルニア大学バークレーのバリー・アイケングリーン教授は次のように指摘しています。
1.戦後の特殊な時期に敢行されたこと
2.上位2~3%の裕福層が、実際にはターゲットにされたこと
3.大部分の庶民には、関係ない事だったこと
4.連合軍総司令部(GHQ)の指揮下にあったこと
従って、アイケングリーンは「ノーマルな民主主義の状況下では、裕福層が影響力を行使することで、実現を阻んだだろう」としています。実際、預金封鎖の指示はエスキャップ(SCAP)、つまりマッカーサー元帥から日本の内閣に対して発せられており、日本政府が仮にそれを拒否した場合でも、SCAPはどんなことがあっても富の偏在を粉砕する決意を持っていたとしています。(なお、先日の記事で書いた通り、この後、日本の格差は、きれいに解消しています)
去年の12月に格付け機関ムーディーズが、日本の政府債務格付けを、これまでのAa3から一段階格下げし、A1としました。
大手格付け機関による日本の政府債務格付けの格下げは2年ぶりです。
その大手とはムーディーズ、スタンダード&プアーズ(S&P)、フィッチの三社になりますが、格付けの表記の仕方が違います。下の表(これは抜粋)のようになっています。なお赤字が現在の日本の格付けです。
格下げは日本国債だけでなく日本の金融機関にもプレッシャーを与えます。それを説明します。
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