原子力機構が安全管理を報告
日本原子力研究開発機構は、火災や放射性物質が漏れるトラブルが相次いだことを受け、27日、茨城県に緊急点検の結果と安全管理に向けた取り組みを報告しました。
原子力機構の施設を巡っては、去年7月には大洗町の大洗研究開発センターにある「固体廃棄物前処理施設」内の機械室で業務用のエアコンから煙が出たほか、去年9月には研究用の原子炉に隣接する建屋で微量の放射性物質を含む水たまりが見つかり、那珂核融合研究所では実験室で機械から煙が上がるなど、トラブルが相次ぎました。
これを受けて、茨城県は再発防止策を報告するよう求め、27日原子力機構は報告書を茨城県に提出しました。
それによりますと、県内のおよそ800の施設の電気設備や排水設備などを重点的に点検した結果雨漏りや設備のさびなどが18件確認されたということです。
また、過去5年間の火災や放射性物質の漏洩などのトラブルの原因を分析した結果、最も多かったのは、機器の操作ミスなどの人的な要因によるものが62件、施設の老朽化などが61件、マニュアルの不備など管理体制に原因があったものが39件でした。
そのうえで再発防止策として、点検の際には設備の劣化状況を把握することやトラブルが起きた場合には、原因などを組織のなかで共有するとしています。
原子力機構は、「老朽化した設備のうち廃止するものについて着実に廃止し、引き続き運用する施設は、来年度以降老朽化対策をしていきたい」と話しています。
02月27日 18時24分
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