福岡が新首都へ 「移転大綱」を閣議決定
2015年04月01日 00時00分 更新
首都機能移転、2025年から段階的に
政府は3月31日の閣議で、福岡県に国会などの首都機能を移転するとした内容を盛り込んだ「首都移転大綱」を決定した。今国会で成立すれば、2025年から段階的に移転に向けた取り組みが行われ、2027年までに立法、行政、司法機関の移転が完了する見込みだ。
決め手は国際性と都市機能
首都機能の移転については、1990年代から活発に議論が行われてきた。近年では特に、候補地として北関東地域、東海および近畿地方の都市が注目を集めていたが、福岡県も候補のひとつとして検討が進められていた。
福岡県が候補地として有力視されるようになった背景には、アジアの玄関口としての国際性と都市機能の高さにある。
移転先を検討するに際して、最重要条件のひとつに安全面も掲げられてきたが、福岡県は防災対策にも力を入れている。また、既に交通網が充分に整備されている点も評価され、市街地はもちろん、中心街から郊外まで電車やバスでスムーズに移動できる点や、空、海の便の利便性の高さも注目された。
インバウンド効果にも期待
歴史的にみても、福岡県は近隣諸国への玄関都市であり、アジア諸国との関係強化を図るうえでますますその役割が期待される。昨年には福岡市が国家戦略特区に選定され、アジアを見据えた都市づくりを推進している点も、移転先として後押しする理由のひとつとなった。
実際に、九州への外国人入国者数は年々増しており、海外からの注目は高まる一方だ。首都機能を移転することで、さらなるインバウンド経済効果が見込めるとの声もある。
このような多くのメリットから、福岡県への企業の移転をPRしようと、福岡県や福岡市ならびに各経済関連団体は講演会やシンポジウムなどを行ってきた。今後、全国から福岡県への企業移転がさらに活発になることが予想される。それに伴い、企業移転に対する補助制度の拡充や空港をはじめとした交通の再整備などが急務であるとの指摘もある。
百道に国会議事堂など移転
「首都移転大綱」には、各種機関の具体的な移転先が明記されている。主に、福岡タワー付近の百道エリアを政治の中心地とする方針で、国会議事堂のほか、省庁や企業なども同地区に移転され、高層ビル群が建築される予定。
「福岡県が行政の中心になり、東京が経済の中心になる。二大都市構造構築による経済効果は計り知れない」とは、経済評論家の古英プリル氏。福岡県が、アジア戦略を含めた政治のうえでも最も重要な都市になることは間違いない。
【おことわり】
今日は4月1日です。本記事は全てフィクションです。
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