ネル・ノディングスという教育哲学者は、
その著書「教育の哲学」の中で、このように言っています。
「結局、知識が重要なのは資本としてであって、
知識論的意味において重要なのではない、と主張されることになる。
それゆえ現実的に重要となるのは、
ある特定の知識を所有しているか否かではない。
重要となるのは、知識であろうと何であろうと、
人々が重要とみなすものを獲得することである。
エリート主義の知識をこれまで以上に公正に配分しても、
それだけでは社会の物的財の再配分の効果を
もたらすことはないであろうし、そうした努力は逆に、
① エリート主義の知識の最規定
② 被抑圧集団にとって真に役立つ知識の剥奪
③ 低賃金労働に従事せざるをえない集団の不成功を
彼ら自身の落ち度とする社会的常識の広がり
などによって、
再配分に反するものとなってしまう可能性がある」
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