>「運」は、自分でつかまなくちゃいけない。
このつかむということは、例えば漫画を描いているとすれば、仕事がこなくても、絶えず描いていなくちゃいけないんです。そうしないと、運は巡ってきません。やめてしまえば、そこで終わり。必ず続けていなくちゃいけない。
すると、何かしら運というのはやってくるんです。その時に、パッとつかむんです。ただ、つかむためには、自分がやり続けていないといけない。
あるバレエの評論家が、「やなせさん、私はこの頃仕事がすっかりなくなって、いったいどうすればいいでしょう」って聞いてきた。僕は 「それはねえ、あなたにとって、とてもいいんじゃないですか。
いま、時間がたくさんあるでしょう。この空いている時間を利用して、バレエについての研究をしなさい。それを一生懸命やればいいんですよ」と言ったんです。
それから2年くらい経って、その人に会ったんです。
「やなせさん、ありがとうございました。じつは言われた通り、私は仕事じゃなしに、やり残していたバレエの研究を始めたんです」って言うの。
すると、その研究をやっているうちに、仕事がどんどんくるようになったって。
そういうもんなんですね。
つまり、やっている人のところには、なぜかくるんだ。
何もしてない人のところにはきません。
やなせたかし 何のために生まれてきたの? より
http://shuchi.php.co.jp/article/1339
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