メチル水銀規制値の国際比較
Reference Intake Levels for Methylmercury Exposures
魚介類 1キロにはメチル水銀が現在 0.1~0.4ミリグラム含まれているので、平均的日本人は50週(1年間)で5~20ミリグラムのメチル水銀を食べている。メチル水銀は、ヒトの体内から生物学的半減期(約70日)で排泄されるが、たとえ微量であっても脳内の細胞破壊は不可逆(修復不能)である。メチル水銀は微量でも、頭痛やいらいら、集中力障害などの高次脳機能障害、子どもでは学習機能障害などを発症する[9-11]。母親の毛髪水銀濃度1.2ppm程度でも、胎児の脳の発育障害が起きることがある [12]。
世界保健機関(WHO)によれば、日本を除く世界各国で摂食量規制値が「1週間に体重 1キロあたりメチル水銀量で 0.7~2マイクログラム」として確立されつつある [13]。
2003年の時点ですでにわが国の近海で獲れた魚介類の約 7パーセント(643匹中46匹)が 1キロあたり総水銀 0.4ミリグラムを超えるようになった [14]。また、魚介類の総水銀の少なくとも 90パーセントがメチル水銀である
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