子どもの歯にプルトニウム蓄積
”大西洋~北極圏まで広がる汚染”
http://www.geocities.jp/tobosaku/kouza/saisyori2.html より
イギリスからもセラフィールド再処理工場による深刻な放射能汚染を報じるニュースが届いています。
まず、イギリス政府が実施した未成年者の歯の分析調査で、プルトニウムによる汚染が、セラフィールドを中心に同心円状にイギリス全国に及んでいることが判明しました。
それによると、歯科治療で抜歯された未成年者の歯を全国から集め分析したところ、工場から75km圏内に住む子どもの歯では平均1kg当たり換算7ミリベクレル、225km圏内では5ミリベクレル、それ以上では3ミリベクレルのプルトニウムが検出されたというものです。
また、96年第4四半期にセラフィールド近海で捕獲されたロブスターから、1kg当たり3万6千ベクレルのテクネチウム99による汚染が検出されました。これは同じ場所での96年のデータの92倍に相当します。
セラフィールドは、毎日900万リットル以上、年間2億3千万リットルの放射性廃液をアイルランド海に放出しており、これによる汚染は、アイルランド海全体は勿論、北海、バルト海、ノルウエー海、バレンツ海、グリーンランド海にまで及んでいるとのことです。
セラフィールドの汚染については、白血病の増加や、海岸にすむ家族の電気掃除機の塵からプルトニウムが検出されるなど、ずいぶん前から地元で問題となっていましたが、政府や推進派はその都度因果関係を否定する宣伝を繰り返してきました。
日本でも「セラフィールドからの手紙」というパンフレットで、地元の被害者の声が伝えられると、電力会社は早速、現地工場関係者を登場させて安全性を宣伝するパンフレットをばらまきました。
しかし、今や事実は覆いようもなくなりました。このままでは、六ヶ所でも同じことを繰り返してしまいます。
膨大な放射能を垂れ流す再処理工場
再処理工場は、設計どおりに造られ、「正常に」運転されても膨大な量の放射性物質を垂れ流します。
もちろん、現実には事故やトラブル、ずさんな運転などで、さらに深刻な環境汚染を引き起こすことは、英仏の例からも覚悟しなければなりません。
排気塔から空中へ | 放水管から海中へ | ||
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クリプトン85 | 330,000兆ベクレル/年 | ルテニウム103、106 | 6,900億ベクレル/年 |
トリチウム | 2,000兆ベクレル/年 | ストロンチウム90 | |
ヨウ素129 | 130億ベクレル/年 | セシウム137 他 | |
ヨウ素131 | 560億ベクレル/年 | トリチウム | 18,000兆52兆ベクレル/年 |
炭素14 | 52兆ベクレル/年 | プルトニウム239など | 98億ベクレル/年 |
http://www.geocities.jp/tobosaku/kouza/saisyori.html
イギリス:セラフィールド再処理工場
イギリスのセラフィールド再処理工場では、過去にも重大な放射能漏れ事故を起こしたり、近くの民家の掃除機のほこりからプルトニウムが検出されたりしました。
健康被害についても周辺でガン、白血病が多発しているという報告が何度か出され、そのつど政府はそれを否定してきました。
しかし、最終的に政府が実施した調査で、子どもの歯に含まれるプルトニウムが、セラフィールドからの距離に近いほど多いことが分かり、汚染が裏付けられました。
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