震災がれき受け入れをめぐる泉田裕彦知事の発言が波紋を広げている。放射性物質を含む焼却灰の管理を懸念し「将来世代への犯罪行為」などと発言したことに対し、岩手県議会が抗議決議を検討。全会一致のめどが立たず19日、本会議への提出は見送られたが、提案した岩手県議は新潟日報社の取材に「不穏当な発言で、看過できない」としている。
決議を発案したのは「地域政党いわて」の及川敦氏。報道で「亡くなる人が出た場合、分かっていて灰を埋めたら殺人に近い」となどとした知事の発言を知り、18日の議会運営委員会で「泉田知事の発言は広域処理を支援する全国の自治体を犯罪者呼ばわりするもの。議会として抗議の意思を示すべきだ」と提起し、決議の案文を示した。他会派から「(長岡、三条、柏崎の)3市に受け入れてもらっている。正面切って抗議するのはどうか」と慎重意見が出たため、各会派で持ち帰り19日に再協議したが、全会一致にならなかったため決議を見送った。
及川氏は「泉田知事の発言は科学的根拠がない暴言で、復興を願う被災者の感情を傷つける.受け入れに協力してくれた3市のためにも抗議したかった」と話した。
泉田知事は三条、柏崎両市の焼却灰の管理に問題があるとして、14日に会見で「(放射能物物質が漏れ出て)健康被害が出れば傷害」などと発言していた。
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