在宅で死亡した場合、主治医が死亡診断書を書いてくれれば何も問題はありませんが、今の主治医は死亡診断書を書いてくれそうもないので、お母様が生きている間に死亡診断書を書いてくれる主治医を探しておきましょう。
「息があれば救急車を呼びますが」と書いておられますが、ほとんどの場合、お母様が亡くなったら、死んでいるにも関わらず救急車を呼んでしまうものなのです。
お母様の死に直面したときに、どれだけ冷静でいられるか? それは分かりません。
お母様の死を覚悟していて、冷静に対処できればいいのですが、通常、家族は慌ててしまい、取りあえず救急車を呼んでしまうものなのです。
救急車を呼んで、救急車が到着してお母様が亡くなっていたら、救急車はお母様をそのままにして帰りますが、すぐ警察に連絡しますので、代わりにおまわりさんが来ます。
おまわりさんが来たら、家族全員事情聴取をされます。要するに、誰かが殺したのではないか? と云う疑問を晴らすために、家族全員から事情聴取をするのです。
警察は、お母様が誰かに殺されたのではないか? と云う疑問が晴れるまで質問します。もちろん、家族全員に1人づつ、それは丁寧に質問を繰り返すのです。
事情聴取をされた家族から聞いたことがあるのですが、殺人犯扱いされたと怒ってました。質問は、誰が遺産相続人になるのか? どのくらい遺産があるのか? 昨夜お母様と喧嘩した人はいなかったか? 家族関係・仲の良さ悪さ等、あらゆることを聞かれるそうです。
家族全員の数時間に及ぶ事情聴取のあとで、やっと解放されることになるのです。
この事情聴取を受けないで済ませる方法はたった1つだけです。お母様が亡くなっていたときに、絶対に救急車を呼ばないことです。
では、お母様が亡くなっていたらどうすればいいのか? それは、救急車を呼ぶのではなく、主治医を呼ぶのです。そして、主治医に来てもらって、死亡診断書を書いてもらえばいいのです。
そうすれば警察もおまわりさんも来ませんし、不愉快な事情聴取を受けることもありません。
ですから、今からでも遅くはありません。往診をしてくれる医師を探すことです。通常、往診を引き受けてくれる医師ならば、死亡診断書を書いてくれるからです。もちろん、万が一のときに死亡診断書を書いて貰えるかどうか確かめて置いて下さい