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戦国時代、織田と毛利との合戦で戦った武将が書いたと見られる古文書が、このほど美馬市の民家から見つかり、24日から徳島市で公開されています。
この古文書は美馬市の男性が10年ほど前、知人から購入し保管していたもので、戦国時代に今の鳥取県西部の武将・南条元続が書いたと見られています。
書は、3枚にわたっていて織田側だった南条元続が毛利側との戦いで、功績があった家臣に褒美として75石を与えると記されています。
南条元続は、織田と毛利の間で繰り広げられた山陰地方での戦いの際、秀吉の策略で織田側に寝返り、戦況を変えた武将として知られ、大河ドラマ「軍師官兵衛」の時代背景を知る手がかりになるものと注目されています。
書を鑑定した徳島城博物館の森脇崇文学芸員は「紙の質と筆跡から、元続が書いた可能性が高い。戦国時代の古文書は少なく、織田と毛利の戦いの空白を埋める貴重な手がかりになる」と話しています。
この古文書は7月13日まで徳島市立木工会館で展示公開されています。
06月24日 12時32分
織田信長が明智光秀に討たれた1582年の「本能寺の変」の直前、四国の統治をめぐって四国の戦国大名、長宗我部元親が光秀の重臣、斎藤利三にあてた書状などが見つかりました。
今回見つかった史料の一部は、ことし10月11日から高知県立歴史民俗資料館で公開される予定です。
岡山市北区にある林原美術館は岡山県立博物館とともに所蔵する明智光秀の重臣、斎藤利三の親戚関係にあった石谷家に関する古文書群を調査していましたが、その中に四国の戦国大名、長宗我部元親と利三がやりとりをしていた書状などが見つかりました。
このうち、本能寺の変の5か月前に斎藤利三が長宗我部家の自分の親戚にあてた書状では四国の一部の領有しか認めないとする信長の提示を拒否した元親に対して考え直してもらうよう利三が働きかけを依頼しています。
また、元親から利三にあてた本能寺の変の10日ほど前の書状では、すでに四国への出兵を決めていた信長に対して恭順の意を示していて、元親がこのいくさを避けようとしたことがうかがえます。
本能寺の変をめぐっては光秀が元親と親戚関係にある利三を通して、元親に四国全体を領有させようと交渉したものの、信長が方針を変更して最終的には元親を討とうとしたため、反旗を翻したとする「四国説」があります。
今回「本能寺の変」直前の四国の政策をめぐる光秀の重臣と長宗我部家とのやりとりが書状として見つかったことで四国説を支える有力な根拠となるものとみられます。
岡山県立博物館の内池英樹主幹は「四国説の弱点は後世に書かれた二次史料に基づいていたことだったが、それを裏付ける有力な一次史料が初めて見つかったという意味で非常に貴重だ」と話しています。
今回見つかった史料の一部は、ことし10月11日から高知県立歴史民俗資料館で公開される予定です。
06月24日 20時03分
「人間失格」や「走れメロス」などで知られる作家太宰治(1909~48年)の生誕105年記念に合わせたスポット展「太宰治 新収蔵の書と写真」が、青森市荒川の青森県近代文学館で開かれている。
昨年から今月にかけて新たに収蔵された5点を含め、太宰唯一の句集や書簡など計8点を展示している。太宰が20代後半だった35~37年にかけての資料が中心で、入院や鎮痛剤の中毒症状、芥川賞落選などで苦しんだ様子をうかがうことができる。
義弟で洋画家の小館善四郎(14~2003年)に宛てた手紙には、芥川賞への確信や芸術観、金銭的な苦労がつづられている。手書きの句集「亀の子」は、近年新たに見つかった2冊目も展示している。
同館の竹浪直人主査(37)は「太宰にとっての波乱の時期がよく分かってもらえると思う。苦しみながらも芸術と向き合っていた強さを感じてほしい」と話している。
7月1日まで(26日は休館)。午前9時~午後5時、入場無料。連絡先は017(739)2575。
2014年06月22日日曜日河北新報
推理小説作家、横溝正史の文庫本に使用された「挿絵」の展示会が山梨市の根津記念館で、開かれています。
展示会は、山梨市出身の実業家、根津嘉一郎の実家を改装した根津記念館で開かれ、推理小説作家、横溝正史の文庫本の表紙に使われた「挿絵」およそ50点が並べられています。
「挿絵」はイラストレーターの杉本一文さんが手がけたもので、横溝作品の「おどろおどろしさ」を表現するため、独特のタッチで描かれています。
なかには、映画化されてブームとなった「犬神家の一族」や「悪魔の手鞠唄」などの挿絵もあり、多くのファンが訪れているということです。
山梨市教育委員会の根津記念館担当の中島和人課長補佐は「当時、私も好きでよく読みましたが、なつかしくもあり、ぜひ見に来て欲しい」と話しています。
「横溝正史の世界展」は今月29日まで、山梨市の根津記念館で開かれています。
06月22日 07時02分